Zoom G2 FOUR 徹底レビュー|G1 FOURとの比較

少し前、僕はこの記事でZoomの「G1 FOUR」をオススメしました。
1万円を切る価格で、アンプモデリング、エフェクト、ルーパー、ドラムマシンまで詰め込んだ“ギター遊び道具”として、正直あれを超えるものはしばらく出ないと思っていました。
その時の記事はこちら ↓
しかし、最近3つのフットスイッチでエフェクトのオンオフが出来る「G2 FOUR」が気になったので購入してみました。
実際に触ってみて使い勝手がかなり良かったのでG1 FOURとの比較をしていきたいと思います。
初めてマルチエフェクターを購入する方にもオススメです。
またどちらもEXPペダルが付いたモデルがありますが、そちらは好みで選んでいいと思います。
G1 FOURのおさらい
別の記事でも書きましたが、まずは以前推しまくったG1 FOURの強みを振り返ります。
・価格が安い(実売1万円以下)
・軽くて持ち運びラク
・操作が直感的(ストンプモード/メモリーモード)
・音が十分に良い
・ルーパー(30秒)+ドラムマシンで一人練習が楽しい
・Guitar Labで音色を追加可能
ただし、当時から感じていた弱点もありました。
それは1つのパッチ内でエフェクターのオンオフが1つしかできないことです。
もちろんあらかじめプリセットを保存して切り替えをすれば数種類のエフェクトを切り替え出来るのですが、僕はコンパクトエフェクターの感覚で切り替えたいので、そこだけが弱点だと思っていました。
その“小さな物足りなさ”を埋めるように現れたのが、G2 FOURです。
G1 FOURとG2 FOURの比較
フットスイッチだけが目的でG2を購入しましたが、思っていたよりスペックに違いがあったのでG1 FOURとG2 FOURを比較してみましょう。
比較ポイント | G1 FOUR | G2 FOUR |
---|---|---|
IR(キャビネット) | 非対応 | マルチレイヤーIR搭載でリアルさ大幅UP |
エフェクト数 | 約70種、同時5使用 | 79種、同時7使用 |
パッチ容量 | 50(ユーザーのみ) | 最大300(プリセット+ユーザー) |
ルーパー | 最大30秒 | 最大80秒(ステレオ可) |
USB機能 | Guitar Labのみ | Guitar Lab+オーディオIF機能 |
リズムパターン | 68種類 | 79種類 |
サイズ/重量 | 小型軽量 | 少し大型・軽量 |
後継種なので機能面は全てG2の方が優れていますが、G1の魅力はなんといっても小さくて軽いことです。
これはかなりのメリットなので、G1の方がいいという方も多いと思います。
サウンド面ではIR搭載しているのでG2の方が音質はリアルだと思います。
G1のキャビ音が“平面的な写真”だとすると、G2は“立体的な実物”という感じでピッキングのニュアンスや弦の残響が、より自然に響きます。
といってもG1の音質もかなりいいです。
実際の操作性
・3つのフットスイッチでストンプのオンオフ、パッチ切り替え、ルーパー操作を直感的に行える
・エフェクトチェーンが画面で可視化され、どの順番でかかっているか一目で分かる
・Handy Guitar Labアプリで音作りもスマホから簡単編集
音作りの幅
・クリーントーン
IRの恩恵で、アルペジオが空気を含んだように響く。小型アンプ+コンデンサーマイク録りのような雰囲気が出せます。
・ドライブ系
ピッキングの強弱でゲイン感が変わりやすく、手元で音をコントロールしやすい。
・空間系
リバーブやディレイはG1の時点で優秀でしたが、G2では奥行きの再現がよりナチュラルになっています。
マルチエフェクターとしての使い方
・パッチモードでエフェクトを組み合わせる
複数のエフェクトを自由に組み合わせて、音作りができます。例えば、オーバードライブ→コーラス→ディレイの順でかけるなど、自分好みの音を作って保存可能。
・ストンプモードで個別エフェクトのオンオフを操作
ライブや練習中に必要なエフェクトだけをフットスイッチで切り替えられ、操作がスムーズ。
・ルーパー機能を使った一人多重演奏
最大80秒のルーパーにリズムパターンを合わせて伴奏を作り、ソロ演奏を重ねる楽しみ方ができます。
・USBオーディオインターフェース機能
宅録やライブ配信の際にPCやスマホと直結し、ギター音を高音質で録音・配信可能。
・Handy Guitar Labアプリで細かな調整
スマホアプリで簡単にエフェクトの順序やパラメーターを調整。機材の前での難しい操作が減ります。
具体的な活用法
・マルチエフェクターとして
本来の使い方ですが、アンプに繋いでエフェクターとして使用します。
幅広いエフェクトが入っているので、様々なジャンルの音楽の音作りが可能です。
・自宅での練習に
アンプがなくてもイヤホンを繋ぐことでアンプの代わりに使用することができます。
マンションに住んでいる方や、家族と住んでいる方が周りを気にせず練習できます。
・宅録
USBでPCに直結してオーディオインターフェースとして使用。
アンプやマイク不要で即レコーディング可能。
アンプシミュレーターが優秀なので、僕はオンラインレッスンでも使用しています。
・一人遊び
ドラムマシン+80秒ルーパーで多重録音。
気づけば1時間以上遊んでしまいます。
G1 FOURとG2 FOUR、どちらを選ぶべき?
G1 FOURをオススメする人
・予算重視
・まずはエフェクターを試したい
・とにかく軽くて小さいものがいい
G2 FOURをオススメする人
・小ささよりも音質重視
・3つのフットスイッチでエフェクトのオンオフをしたい方。
といってもG1も音質はいいです。
まとめ
G1 FOURは低価格帯のマルチエフェクターとしてこれ以上ない完成度でした。
でもG2 FOURは、それ以上に「音作りの深み」に足を踏み入れたい人のための一台です。
ちなみに僕がもし今から1台選ぶならG2 FOURを買います。
というのも、G1 FOURのメリットは軽くて小さいことだけだからです。
でも軽くて小さいメリットはかなり大きいので、その人に合った方を選んで実際に使用してみてください。