【チャーチモード】ギターでモードスケールを実戦で使うための覚え方。フレーズ例あり

チャーチモードとモードスケール

アドリブソロが弾けるようになりたくて音楽理論を少し勉強した方なら聞いたことのある言葉だと思います。

また、もっと勉強した方だとドリアンスケール、リディアンスケールなんかも知っているのではないのでしょうか。

しかし実際にきちんと理解してスケールを使えていますか?
僕もはじめは全く使い方がわかりませんでした。
結局は「始まる音が違うだけでメジャースケールと同じじゃないん?」って思っていました。

でもきちんと理解するとわざわざスケールの名前を分けている意味がわかりました。

モードスケールを覚えると各コードにあった音を選んでアドリブソロを弾くことができるようになります

今回は各モードスケールのフレーズ例もtab譜と一緒に動画で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

細かいことは抜きにして簡単にいうと、メジャースケールから派生したスケールのことです。

モードとも言ったり、このスケールのことをモードスケールと呼んだりもします。

モードスケールはメジャースケールの各音から並び替えた7つのスケールがあります。

一般的にはCメジャースケールで全て解説することが多いのですが、僕はそれで理解が遅れたので今回はCを基準にした各モードスケールで解説します。

アイオニアンスケール

1つ目に紹介するアイオニアンスケールはM7コードで使うスケールです。

Cアイオニアンスケールの構成音は
ドレミファソラシ(R 2 M3 P4 P5 6 M7)
になります。

何故このスケールがM7上で使えるかは、スケール内にM7の構成音(ドミソシ)が含まれているからです。
逆にスケール内のその他の音(レファラ)はテンションという考え方ができます。

これを意識すると同じスケール内でもコードトーン+テンションという考えができ、ただスケールを弾くだけではなく音を選んで弾くことができます。

Cアイオニアンスケールのフレーズ例です。

ドリアンスケール

2つ目に紹介するドリアンスケールはm7コードで使うスケールです。

Cドリアンスケールの構成音は
ドレミ♭ファソラシ♭(R 2 ♭3 P4 P5 6 ♭7)
になります。

アイオニアンスケールのところで解説したように、何故このスケールがm7上で使えるかは、スケール内にm7の構成音(ドミ♭ソシ♭)が含まれているからです。
逆にスケール内のその他の音(レファラ)はテンションという考え方ができます。

後に紹介するエオリアンスケール(ナチュラルマイナースケール)と比べるとラ(6th)の音のみの違いなので、このスケールの特徴音はラ(6th)になります。

フリジアンスケール

3つ目に紹介するフリジアンスケールはm7コードで使うスケールです。

Cフリジアンスケールの構成音は
ドレ♭ミ♭ファソラ♭シ♭(R ♭2 ♭3 P4 P5 ♭6 ♭7)
になります。

コードトーン+テンションという考え方はどのスケールも変わらないので、スケール内のコードトーン以外の音は全てテンションになります。

リディアンスケール

4つ目に紹介するリディアンスケールはM7コードで使うスケールです。

Cリディアンスケールの構成音は
ドレミファ♯ソラシ(R 2 M3 ♯4 P5 6 M7)
になります。

同じM7上で使うスケールのアイオニアンスケールと比較するとファ(4度)だけ半音高いと思います。

なのでリディアンスケールの特徴音は4(#11)です。

ミクソリディアンスケール

5つ目に紹介するミクソリディアンスケールは7コードで使うスケールです。

Cミクソリディアンスケールの構成音は
ドレミファソラシ♭(R 2 M3 P4 P5 6 m7)
になります。

エオリアンスケール

6つ目に紹介するエオリアンスケールはm7コードで使うスケールです。

Cエオリアンスケールの構成音は
ドレミ♭ファソラ♭シ♭(R 2 ♭3 P4 P5 ♭6 ♭7)
になります。

同じm7コードで使えるドリアンスケールと比較すると6度が♭しています。

ロクリアンスケール

7つ目に紹介するロクリアンスケールはm7(♭5)コードで使うスケールです。

Cロクリアンスケールの構成音は
ドレ♭ミ♭ファソ♭ラ♭シ♭(R ♭2 ♭3 P4 ♭5 ♭6 ♭7)
になります。

モードスケールの使い方

ここまで各モードスケールの構成音と、どのようなコード上で使われるかを解説しました。

ここから勘違いしやすいポイントを解説します。
かなり重要な考え方なので、ゆっくりしっかりと理解しながら進めてください。

モードスケールを覚えるときに、モードスケールはメジャースケールの始まる音が違うだけと説明されることがよくあります。

というのも、例えばCメジャースケールの各音から並び替えたら
Cアイオニアンスケール
Dドリアンスケール
Eフリジアンスケール
Fリディアンスケール
Gミクソリディアンスケール
Aエオリアンスケール
Bロクリアンスケール

となるからです。

確かにその通りなのですが、これだとなかなか応用ができません。
何故ならDm7でドリアンスケール、G7でミクソリディアンスケールを弾いても「結局メジャースケールと同じ音やしメジャースケールでいいやん」って考えに必ずなるからです。

でもモードスケールとしてメジャースケールと分けて覚える理由があります。

モードスケールの特徴として、コードごとにスケールを切り替えるというものがあります。

これは同じ音でも鳴ってるコードによって音の意味合いが変わってくるからです。

各モードスケールの紹介をしたときにどのコードに対応するスケールかを書いていますが、それを一緒に覚えることで、後ろに鳴ってるコードに合ったモードスケールを選択することができます。

モードスケールはコードトーン+テンションで覚えると、コードに対してコードトーンのみでソロを弾く感覚の延長で弾けて、コードトーンのみに比べてよりカラフルなソロが弾けるようになります。

ここからは応用です。

例えばM7で使えるモードスケールはアイオニアンスケールとリディアンスケールですが、上記の覚え方だとCM7にCアイオニアンスケール、FM7にFリディアンスケールを使うことになります。

もちろんこれは正解ですが、キーを考えずにどちらもM7コードで使えるスケールという覚え方をすると、CM7でCリディアンスケールを使うという発想が出てきます。
この発想ができることもモードスケールを覚えることのメリットです。

同じようにAm7でAエオリアンスケールではなく、同じm7上で使えるスケールのAドリアンスケールを使用することもできます。
もちろんキーの音からは外れますが、上手く使うとかっこいい浮遊感を演出することができます。

メジャースケールの各音から始まるスケールとして一気に覚えるのではなく、わざわざルートを固定して別々に覚えるのは、こういった応用ができるようになるためです。

まとめ

モードスケールはなんとなくで覚えても、きちんと理解をしないとなかなか実践で使えません。
スケールに対応したコードを鳴らし続けて、コードトーンを軸にスケールの特徴音を意識しながら繰り返し練習をして、各モードスケールが持っている雰囲気やオーラを体に染み付ける必要があります。

体に染み付いたらキーから外れた音だとしても間違った音には聞こえません
むしろアウト感が心地よかったりもします。

モードスケールを理解したらより一層ギターが楽しくなると思います。
是非練習してみてください。