ギターで音楽理論を学ぶ順番を分かりやすく解説

ある程度ギターを弾いていると誰もが一度は気になる「音楽理論」。

SNSでも定期的に音楽理論理論は必要か不必要かの論争が起きるくらい、気になっている方が多いと思います。

でも音楽理論を学ぼうと思っても何から学べばいいのか分からないですよね。

そんな方々に僕がレッスンで音楽理論を教えているとき、どのような順序でレッスンしているかをお伝えしたいと思います。
※これから紹介するのはクラシックではなくジャズ、ポップス、ロックなどのポピュラーミュージックに対応した音楽理論です。


音楽理論を勉強しようと思ってる人にありがちなのが、目的はないけど周りの人が勉強した方がいいと言うからとりあえず勉強してるというパターンです。

確かに勉強するに越した事はないのですが、目的がないまま勉強してしまうと、知識は付いても実践では全く使えない事が多いです。

実際に僕も音楽の専門学校に通っていた頃は、目的もなく音楽理論の授業を受けていて当時は全く実践に活かせず、卒業後にジャズを演奏する機会が増えて、そこで必要性を感じてから再び勉強して初めて実践に活かす事が出来るようになりました。

なので、目的もなくとりあえず音楽理論の勉強をするというのは遠回りになるので、それならその時間をギターの練習に使った方が上達すると思います。

音楽理論を学ぶ目的はたくさんあります。
・オリジナル曲のコード進行のマンネリ化をなくしたい
・オリジナル曲を譜面に残したい
・かっこいいフレーズを作りたい
・耳コピが早く出来るようになりたい
・曲を早く覚えれるようになりたい
・ミストーンをなくしたい
・同じコードでも違う押さえ方で押さえれるようになりたい
・楽譜が読めるようになりたい
・アドリブソロを弾きたい
・セッション形式の音楽を演奏したい
・好きなアーティストのフレーズを自分のものにしたい

音楽理論を学ぶことで速弾きなどのテクニカルが身につくことはないですが、それ以外の音楽的に大切な事をたくさん身につける事ができます。

これを聞いて学ぶ目的ができた方は、次に紹介する手順で音楽理論を学んで頂ければと思います。

僕が講師を務める堤之大輝ギター教室では、レッスン時間外でもLINEで質疑応答が出来るサービスが付いています。
音楽理論を学ぶのにとても相性がよく、自宅で分からない事が出てくる度にすぐ質問が出来るので、効率よく学ぶことが出来ます。
対面レッスンは現在大阪市の鶴見区と豊中市のスタジオで行っていますが、出張レッスンとオンラインレッスンも受け付けておりますので、気になった方は無料体験レッスンを実施しておりますので、是非お問い合わせ下さい。

音名

みなさんご存知のドレミファソラシのことです。
音が高くなると♯(シャープ)、音が低くなると♭(フラット)という記号が音名の後に付きます。

これと同時に
ドレミファソラシ=CDEFGB
を結びつけれるように覚えましょう。

ド=C、レ=D ミ=E…

ここでいうCとはコードネームではなく音名の事を指します。

音程(インターバル)

2つの音の距離感のことです。
インターバルと呼ぶこともあります。
音楽理論が難しく感じる原因として、インターバルを理解せずに次に進んでしまっている事が非常に多いです。
ギターで説明すると、基準の音から1フレット上の音が半音、2フレット上の音が全音になります。
ド→レ♭(半音)
ド→レ(全音)

また、この距離感を数字で考える方法があり、そのことを度数といいます。

度数

音程の数え方です。
基準の音(ルート)を1と表記して、音程に数字をつけます。
ド→レは2度、ド→ソは5度というふうにルートからの距離を数字で数えます。
同じ度数でも短、長、増、減、完全の種類があり、同じ音名でも音の距離で使い分ける必要があります。
例えばド→ミの場合は同じ3度でも全音2つ(合計半音4つ)の距離感なので長3度。
ド→ミ♭の場合は全音1つと半音1つ(合計半音3つ)の距離感なので短3度。
レ→ファの場合も全音1つと半音1つ(合計半音3つ)の距離感なので短3度になります。
これはギターよりピアノで見た方が分かりやすいです。

メジャースケール

ドレミファソラシ
CDEFGAB
のことです。

この2つはCを基準にしているのでCメジャースケールといいます。

メジャースケールはルートから
全音 全音 半音 全音 全音 全音 半音
という音の距離の組み合わせで作られています。

Cを基準に数えるとCDEFGAB
Dを基準に数えるとDEF♯GABC♯
です。

ダイアトニックコード

スケールの音を各音から3度ずつ積み上げたものです。
3和音と4和音の場合があります。
CメジャースケールでCから3度ずつ積み上げるとC E G Bなので、
3和音の場合はC、4和音の場合はCM7になります。
同じくCメジャースケールでDから3度ずつ積み上げるとD F A Cなので、
3和音の場合はDm、4和音の場合はDm7になります。

メジャースケール以外にも同じ考え方で3種類のマイナースケールでもダイアトニックコードが存在します。

逆にダイアトニックコード以外のコードをノンダイアトニックコードと言います。

ディグリーネーム

スケールを度数で表記したもので、ローマ数字で表されます。

特定のキーに固定せず表記出来るのが便利です。

メジャーkeyのダイアトニックコードをディグリーネームで表記すると
ⅠM7 Ⅱm7 Ⅲm7 ⅣM7 V7 Ⅵm7 Ⅶm7(♭5)
となります。

ファンクション

コードは大きく分けると3つの機能に分かれます。
トニック(安定)
サブドミナント(やや不安定)
ドミナント(不安定)

メジャーkeyのダイアトニックコードを3つに分けると
・トニック ⅠM7 Ⅲm7 Ⅵm7
・サブドミナント Ⅱm7 ⅣM7 Ⅶm7(♭5)
・ドミナント V7 Ⅶm7(♭5)
になります。

どのように分けたか簡単に説明すると、スケールの4音目と7音目(key=Cならファとシ)の音がコードの中に含まれているかどうかです。

トニックはどちらも含まれていません。
サブドミナントは4音目のみ含まれています。
ドミナントは4音目と7音目どちらも含まれています。

Ⅶm7(♭5)だけ特殊でサブドミナントとドミナントのどちらの要素もあります。

コード進行のスムーズさにファンクションの影響は大きいです。
また、同じファンクション同士ならコードを変える事も可能です。

まとめ

他にも覚える事はたくさんありますが、全て今回紹介した知識が土台になります。

音楽理論は一つずつ順番に学ぶと簡単に習得できます。

そして自分の演奏に活かす事で、今まで気づかなかった事に気付いたり、音楽をより深く楽しめるようになります。

今は情報が多く実力以上のことを学ぼうとしがちですが、焦らず一つずつ身につける事が大切です。